長期優良住宅の新築購入を検討する際、保険料の節約について気になりませんか。住宅ローンの返済が続く中で、少しでも家計の負担を減らしたいと考えるのは自然なことです。
「長期優良住宅は耐震性能が高いのに、地震保険に入る必要があるのかな」「地震保険料の割引が適用されると聞いたけれど、本当なのかしら」といった声をよく耳にします。
この記事では、長期優良住宅における地震保険の必要性や、適用される割引制度について詳しく解説していきます。住宅購入という大きな決断をする前に、保険に関する正しい知識を身につけることは、将来の安心した暮らしにつながる重要なポイントとなるでしょう。
長期優良住宅とは
長期優良住宅は、長期にわたり良好な状態で使用できる優れた住宅として、国が認定する制度に基づいて建てられた住宅を指します。
この住宅は、通常の住宅よりも厳しい基準を満たすことが求められます。具体的には、劣化対策や耐震性、省エネルギー性、居住環境、維持保全計画など9つの性能要件を満たす必要があります。
特に耐震性能においては、一般の住宅よりも高い基準が設定されています。例えば、構造躯体の劣化対策として、長期優良住宅では少なくとも100年以上もつように設計されています。
このような高い性能基準を満たすことで、以下のようなメリットを得ることができます。
住宅ローン減税の控除期間の延長
登録免許税や不動産取得税の軽減
固定資産税の減額期間の延長
また、長期優良住宅は将来的な維持管理計画も重視されます。定期的な点検や修繕が計画的に実施されることで、住宅の性能や資産価値を長期間保つことが可能となります。
このように長期優良住宅は、住まい手にとって安全で快適な暮らしを長期にわたって実現できる住宅といえます。高い耐震性能を備えているため、地震保険料の割引制度の対象にもなっているのです。
長期優良住宅に関してより詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
長期優良住宅の認定基準・申請方法・建てるときのポイントを解説
長期優良住宅では地震保険の割引が適応される
長期優良住宅には、その高い耐震性能が評価され、地震保険料の割引制度が適用されます。一般的な住宅と比べて地震に対する備えが充実している点が、保険料の軽減につながっているのです。
火災保険には割引が適用されない
長期優良住宅では地震保険料に割引が適用されますが、実は火災保険料には長期優良住宅であることによる割引制度は設けられていません。これは保険の性質の違いによるものです。
火災保険は建物の構造や建築年数などを基準に保険料が設定されています。しかし、長期優良住宅の高い耐久性や性能は、火災のリスクそのものには直接的な影響を与えないと考えられているためです。
地震保険の割引制度
地震保険の割引制度では、建物の耐震性能に応じて最大で保険料が50%割引になります。長期優良住宅は、その高い耐震性能が評価され、耐震等級割引の対象となる可能性が高いでしょう。
割引制度は建物の構造や建築時期によって4種類が設定されていますが、1つの建物に対して適用できる割引は1種類のみとなっています。長期優良住宅の場合は、最も割引率の高い制度を選択するのが賢明です。
耐震等級割引:耐震等級に応じて10%、30%、50%
建築年割引:10%
免震建築物割引:50%
耐震診断割引:10%
長期優良住宅の多くは一般的に耐震等級3を満たしているため、最大50%の耐震等級割引を受けることができます。ただし、この割引を適用するためには、所定の確認書類の提出が必要になります。
確認書類としては、建設住宅性能評価書や長期優良住宅認定通知書などが該当します。これらの書類は建物の引き渡し時に受け取ることができますので、大切に保管しておくことをおすすめします。
火災保険の割引制度
火災保険にも様々な割引制度がありますが、長期優良住宅であることを理由とした割引制度は設けられていません。しかし、建物の構造や設備に応じて適用できる割引制度を活用することで、保険料を抑えることが可能です。
火災保険の主な割引制度には、建物の防火性能に応じた「構造級別割引」と、防犯・防災設備の設置による「各種割引」があります。
建物の構造によって適用される「構造級別割引」は、火災に強い建物ほど保険料が安くなる仕組みです。例えば鉄筋コンクリート造や鉄骨造は、木造と比べて火災に強いため、より大きな割引が適用されます。
防犯・防災設備による割引は、以下のような設備の設置で受けられます。
オール電化住宅設備割引
ホームセキュリティー割引
ただし、これらの割引制度は保険会社によって適用条件や割引率が異なります。また、複数の割引を同時に適用できない場合もありますので、加入を検討している保険会社に確認することをおすすめします。
長期優良住宅にも地震保険は必要?
長期優良住宅は高い耐震性能を備えていますが、地震保険への加入はやはり必要と考えられます。
その理由は、いかに高性能な住宅であっても、大地震による被害を完全に防ぐことは難しいためです。長期優良住宅の認定基準では、耐震等級3以上が求められますが、これは一般的な住宅と比べて1.5倍以上の強度があることを示すものです。
しかし、想定を超える地震が発生した場合、建物が損壊するリスクは依然として存在します。
実際に、過去の大地震では、耐震性能の高い建物でも被害を受けた事例があります。地震による被害は建物の揺れだけでなく、地滑りや液状化現象などの地盤災害によっても引き起こされることを覚えておく必要があります。
また、地震保険は建物の損壊だけでなく、家財の損害も補償対象となります。長期優良住宅に住む場合でも、家具や電化製品などの家財が地震により損壊するリスクは変わりません。
さらに、災害後の生活再建を考えると、地震保険からの保険金は重要な資金源となります。住宅ローンが残っている場合は特に、建物の修繕や建て替えのための資金確保は深刻な問題となるでしょう。
まとめ
長期優良住宅は、耐震性能や耐久性に優れた住宅として認定される制度であり、地震保険料の割引対象となることを確認しました。
長期優良住宅の場合、耐震等級に応じて最大50%の地震保険料の割引を受けることができます。ただし、火災保険については割引制度の対象外となっているため、注意が必要です。
グランディハウスでは長期優良住宅の基準を満たした物件も数多く扱っています。
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